てんはち雑記

400と75から1800になり2000

中古車あれこれ

いつもネタになったりしてますが中古車購入炎上とか相変わらず見るのでちょっと書けるかなと思いました。

 

新車と中古車の比較とか

僕含めてですが金のない学生とかがバイク買おうって思うと中古車になりますね。で、中古車を買って、やれここが壊れたあそこが壊れたあの店はダメというネタをよく見かけます。大抵の場合は定期的に(サイクルの長さの違いはあれど)替えなきゃいけないところの故障というか症状に対して店のせいにするというムーブが炎上のネタになってます。

中古車を買うということに対しての認識の甘さと、そもそものバイクに対しての知識の浅さが起因になっているというか、そんなのをよく見ます。中古車を買うってことは交換のサイクルに近い可能性のある部分を許容してでも買うというだと思ってるんですが、どうも店で買った中古車=新車同等みたいな考えの人が一定数いるようです。これは初期のFI車のネガをクリアしたというか改善された世代のFI車がそこそこの値段で買えるようになったからではと思ったりします。

新車っていうのはメーカーがこれで行けるっていうパッケージを販売しているので新車で買ったバイクに経年劣化が関係ない時期での故障に対してクレームをつけるというかそういうのを訴える権利はユーザーにはあるでしょう。ところが中古車に対しても新車と同じクオリティの車両状態を求めているとそこらへんの認識の違いから的はずれなクレームとかをツイートしたりする人が現れます。

新車ってのはきっちりしていなければいけないものなので保証やらのサポートもきっちりしているわけです。中古車は保証とかあったりもしますけど前オーナーがどこまで整備していたか、とかわからないところはあるけども、っていう前提で買うものだと思っているので購入者側にも当然負うべきリスクはあります。それが定期的に変えなければいけない部品であったり、壊れる"かも"しれない部品に対してのリスクです。このリスクに対する意識とかそもそも知らないとかっていう人は中古車を買うのに向いてないと思います。

中古車を買うってことはつまり、目先の金額としては安いが壊れるかもしれないけど保証は受けられないことを受け入れる、若しくは現行車にはない魅力を感じるので欲しい(リスクを負ってでも)。ということになるんですがどうもその点がわからないまま買う人がいるみたいです。店側としてもいつか壊れるかもしれませんよ、なんてのは言いたくないので積極的に聞ける話ではないですがそこも含めて考えて置かなければダメですよね。

そういう脅かすようなちょっと気が引ける話を理解した上で中古車を買うべきだと思います。

よく僕がTwitterであれが壊れたこれが壊れたとか言ってなにやら交換してたりするんですが、考えてみるとそういうものって新車を買ったとしてもそれなりの期間乗ってれば現れる症状のものが大半なので例え新車を買ったとしても考えておくべきことではあるのかなと思います。大体それぞれの部品ごとに交換が必要なサイクルとかがざっくりあるのでそのサイクルと費用を考えて今のバイクにどれぐらい乗るのかを考えるというやり方もあると思います。僕の場合30年前のバイクという、そういうことが現れやすいというかそんな環境なのでアレですがよくみんなが交換しているものではない部品もいずれは交換時期が来ます。その時期までの長さの物差しの一つとして新車と中古車というものがあると考えます。

乗り換えをバイク愛が足りないみたいな風には思いませんし交換サイクルが長いものほど高価な部品や工賃が必要な場合が多いので、果たしてそのお金を突っ込んで乗り続けることが良いのか、乗り続けた期間に進化した新しいバイクを買うほうがいいと思うのか、そこは自由だと思います。

 

走行距離神話

走行距離神話というか、走行距離を見て買うかどうかを決める人が多いと思います。で、そういう風潮がいつからなのかは知らないですけどそういう流れが大きくなりすぎた結果やたらメーター巻きの改ざん車とかが出回るようになりましたね。年式よりも走行距離を重視するようになったというかそうする人が多いことと、もう一つはヤフオクとかの普及によって判断基準が減ったというか現車を見ないで買うパターンが増えて、めっちゃ改ざん車多いですね。

ヤフオクでこれ巻いてるかもなーと思うのは大体みんなが欲しがるバイクですね。というかカワサキ車のメーター巻きがかなり多く感じるというか…まあ実走行かもしれないですけど、ゼファー系の空冷ネイキッドとかZRXとかああいうのです。誰が言い出したのかそれともなんとなくで広まったのか知らないですけど4万km以上走ってる400はちょっと過走行に感じて、2万km台だとなんとなく安心、みたいな人多いんじゃないですか?ヤフオクとか見てるとやたらと2,3万km台のバイク多いんですよね。前述の奴らとか特に。

困ったことにバイクの車検証には前々回までの走行距離しか記載できないので車検を受けて廃車というのを繰り返すとメーターを巻いてようが付け替えてようがそれ以前の走行距離を正しく証明できないんですね。まあそこまで短期間で車検受けまくってたら勘繰りますけど、逆に言えば4年間あればポンコツがバリ物になるわけです。

ここで考えてもらいたいのは走行距離2万km台の90年代のバイクって…どうよ?ってことです。高校の頃初めてバイク買ってどこ行くにも他に足がないからバイクで出かけていた頃を思い出すと月あたり1000kmぐらい普通に走ってるんですね。じゃあ例えばあなたが新車を買ったとして、特に健康上の理由もなければどうですか?年間6000kmぐらいは最低でも乗るでしょ。年間3000kmを繰り返すだけでも20年選手なら6万kmですよ。どんな理由でバイクを買うかは人それぞれですけど、月300km近く乗るのって土日しか乗れないおじさんたちですらそこまで難しいことじゃないですよね。午前中行って帰ってくる日帰りツーリングでも月2回ぐらいのペースを繰り返せば年3000kmなんかすぐですよ。

ただ世の中にはどうしてもイメージと違ったとか、バイクめっちゃ楽しいしもう大型買っちゃえとか思う人もいて数千km台で乗り換える人が居るのも確かです。しかしそういう事情が考慮されないレベルの年式のバイクを考えると、20年で2万km…年間1000km計算になるバイクってどうなのってことを考えてほしいです。もちろん放置やそれに近い状態にあった期間が存在する可能性もあります。盆栽的な所有形態も考えられますがそんなヒストリックモデルみたいな扱いを、果たして当時の新車時点で行う人はいるのでしょうか?新車、つまりはその時代の先端を行くバイクを買ってほとんど眺めて過ごす…悪いとは思いませんがそのような方は少数派でしょう。

2010年代前半のバイクですら2万kmなんて今やザラです。そろそろ走行距離ではなく車体全体のコンディションを見て買いましょうよ。

 

ヤフオクとか個人売買とか 

 ヤフオクとかでバイク買うのは確かに安く見えるんですけどバイクとは別に初期投資が15から20万ぐらい要るのではという感じがします。想定は4発の四気筒、90年代終盤から00年代の頭付近の年式、フロントはダブルディスクのMTで走行距離は3万後半から4万kmほどです。まずユーザー車検、2万5千円。タイヤ、前後で3万5千円。ブレーキパッド交換、前後で1万ちょい。オイル、エレメント交換、ざっくり7千円。スプロケ、チェーン交換は3万ぐらいかな…。タイヤ交換と同時ならもう少し安く見積もれるか?ブレーキフルード、冷却水で3000円とか。プラグ、エアクリフィルターで5000から6000ぐらい。ここまでで大体11万をちょいはみ出すぐらいですね。

こんなもんでとりあえず車検が通せればいいんですができればやっておきたい事としてキャブのオーバーホール(ジェットとか新品入れたいので1万ぐらい)、ブレーキキャリパーのオーバーホールか揉みだし(前後でピストン交換無しでも2万ぐらいか?)、距離的にそろそろかなというフロントディスクの交換(5万)、何もしてなければヘタってきている前後サスのオーバーホール(6万ぐらい)。こいつらは後回しでもいいですがどれか複数をやると前述の必ずやる項目と合わせて15万は超えます。

ここまで挙げたやつはあくまで僕の主観と偏見で書いてるので金額とかは目安でしかないですが、結局中古車に対してどれだけ金を突っ込むかと言うのはそのままどこを妥協点にするかということに繋がるので、動けばいいのか、新車のような状態を目指すのか、何を目指すのかを明確に出来ると計画的に金を使えると思います。

 

但し書き

先程の金額の概算ですがこれは僕自身の整備力が反映されてるので当然人によって上下すると思います。自分のスタンスとしてベアリング、前後サス等の特殊工具が必要なモノは店に投げるようにしています。理由は圧入や取り外しの特殊工具を持っていないことが一つと、経験値の無さがあります。やらかすと面倒で危険な上に部品を揃え直すことが厄介なことに加えてその問題の部品を買い直すだけでは済まないことも考慮しています。前後サスは自分で取り外していますが再メッキやオーバーホールにやはり専用の工具が必要なのでそこらへんはもう任せています。

基本はDIYですが中古車を買うのと同じように工具を揃えることにもやはり妥協点は出てきます。普段使わない出番の少ない特殊工具ほど高価になりがちなので経験値の無い自分が工具を揃えて作業することとプロの仕事に任せることを天秤にかける形になります。特殊工具も自分で出来そうだと思えば買い揃えることはやぶさかではないんですが何でもかんでも買ってたらきりがないので。

 

それからバイクの〇〇って整備ぐらい自分でやれって言うのをたまに見たり、もしかしたら自分も言ってるかもしれませんが、店に丸投げも悪くないと思います。というか正義です。ただ、店に丸投げするにしても問題点を自分で見つける力は必要ではないかと考えます。もちろん○ヶ月点検を定期的に受けてそれに従って整備してもらうのも良いんですが普段からセルフチェックというかそういう事はできたほうがいいと思います。チェーン調整とかを店にお願いする人が多いみたいですがそもそも調整が必要なレベルのたるみに気付いてない人を最近見まして、確かにチェーン調整ってリアホイールを浮かせるのでセンタースタンドがなければ、やや難易度が上がる作業になりますね。なので別に誰もが出来るようになる必要はないと思いますが、その調整が必要なレベルに達していることを知ること自体は難しくなくて、チェーンの上下の可動域というか振れ幅をただ適当な物差しとかで測ればいいわけです。そういう自分のバイクの状態を知ることとかやり方を身につけるのは必要ではないかと。

 

熱が出て病院に行くときに普通は体温を測ってやべえとなったら病院に行くわけですよね。それと同様にある程度自分で判断をして、プロの所に行けばいいのではないかということです。

 おわりです