こんにちは
そういえば2008年では中国に日本はGDPで勝ってたのに今や中国は日本の3倍のGDPだというのを見ました。経済政策がどうのとありましたが、個人的には名目だか実効だかGDPで国の豊かさみたいなのをフワフワ語るのはどうかと思います。
まず歴史的観点からですが、中国の経済規模というのはマジででかく、宇宙のようにでかい。近代資本主義の源泉たる第一次産業革命は世界史において(日本史でも)クソでかく扱われます。曰くイギリスに起きた産業革命はその後の経済の中心がどうのとか、まあそれは否定はしません。では産業革命期に経済規模どうだったのかというと、正確な統計というのはありませんから推計の域を出ませんが中国の方がでかい。つまるところ産業革命による繊維産業やらの伸びの直前を見るとやっぱり中国の経済はでかいわけです。人口も多いし。なんだかんだで中国の経済規模を超すというのは並大抵でなく、近代において中国が遅れを取ったのは産業革命から続く余波が伝わるのが遅かったからではないかと考えます。状態がイーブンで、例えば産業革命のような破壊的イノベーションというべき事象がない、という前提で行けば世界最大の経済規模を持つのは必然的に中国になると、このように考えられます。世界史的にはね。
じゃあ経済規模、この場合GDPが国の豊かさとか、そういうものを測るものさしとして適しているのかというと、僕はそうではないと思います。
そりゃ経済規模だけ見ればでかい中国ですが、経済規模のでかさ、成長などがそれだけで良し悪しを判断する基準にはならないのではないか。と思うわけです。
例えば、2000年代からチャイナプラスワンという言葉が出てまいりました。すなわち中国が経済発展してきたことで賃金が上がり、労働集約財つまり安い人件費でどれだけ安く作るかが低コスト化につながるというモノの生産が中国一極集中だった状態からアセアンなどに生産拠点を移す動きが出てきたことを言っております。で、中国より人件費が安かったために生産拠点に選ばれたアセアン諸国も今度また人件費があがり、次なる生産拠点としてさらに南下するか、中国に戻すという動きが発生しています。
中国と言ってもかつての臨海部ではなく、山奥なんかです。臨海部は人件費高いので。上海と中国の水墨画みたいな山奥想像すればなんとなくわかるでしょう。
で、GDPが中国に負けてるとか言われる日本で、こんな動きがあり得るのかと言いたいわけです。横浜東京は賃金高いからタイで作ってたの群馬で作れとはならないでしょ。
GDPで見れば中国は日本の3倍。まあそれはどうでも良くて、中国の人口は日本の3倍ですか?とこうなるわけです。
一人あたりGDPで見ると日本は中国の4倍ぐらいですかね、そう見ると、中国の経済がいくらでかいとはいえ、別に効率がいいわけでもなんでもないって思いませんか。もちろん成長してるので、日本と中国の一人あたりGDPが並ぶか追い越されれば、そりゃあ完全に負けてるという話になりますけども、GDPだけ見て日本の経済政策wってのはどうなのかぁって思います。だって人多いんだもん中国。少子高齢化、というより人口減で何が予想されるか知らぬ訳でもないでしょうに。
とまあ言ってますけど歴史やってると中国やっぱつええってのはあって、産業革命?なにそれおいしいのって状態でもでかい経済規模を持ってた時代もあり、そこは素直にすごいと思います。
とはいえ技術が仮にどっこいな状態ならそら人口多いほうが有利でしょってことで、経済政策というよりも中国って国の成り立ちが差を生み出してるんじゃないのかなと思います。
なんか上手い例え思いついたんだけどド忘れしちゃった。
ということでGDPで単純比較した話を見たので世界経済史かじってる奴の独り言を。